日本矯正歯科学会認定医・歯学博士 河底晴紀
お子様の乳歯が抜けたとき、親御さんとしてはちょっとした戸惑いや迷いがあるかもしれません。
「この歯はどうしよう?」「保管しておくべき?」「昔の習慣に従って投げたほうがいい?」——そんな疑問にお答えしながら、最近注目されている 医療的活用の可能性 についても触れていきます。
福山市の 河底歯科・矯正歯科では、乳歯の抜け替わりはお子様の歯列や噛み合わせを考える大切なタイミングと捉え、将来の歯の健康を見据えたアドバイスを行っています。
1. 記念として保管する:思い出と成長の証を残す
多くの方がまず思いつくのが「抜けた乳歯をとっておく」方法です。
成長の記録として、また親子の思い出として乳歯を大事に保存するのは、心理的にも温かい習慣です。
おすすめの保管方法
乳歯保管ケース
木製や桐箱タイプなど、湿気や菌の影響を防ぐケースが人気です。
ラベル記入
抜けた日、位置、年齢を記録しておくと、成長アルバムのように楽しめます。
乾燥・除菌処理
水洗い後、しっかり乾燥させてから保管しましょう。カビや変色を防げます。
このように乳歯を保管しておくことは、将来お子様と一緒に思い出を振り返るきっかけにもなります。
初診の際には、乳歯の状態を確認しながらお口全体の健康をチェックいたします。
詳しくは 初めての方へのページをご覧ください。
2. 古くからの風習にならって投げる:願いを込めたおまじない
日本では古くから、乳歯が抜けたときに
「上の歯は縁の下へ」「下の歯は屋根の上へ」 投げる風習があります。
この習慣は、「永久歯がまっすぐ丈夫に生えてくるように」という願いを込めたおまじないです。
地域によっては庭に投げたり、神棚に供えたり、川に流す風習もあります。
現代ではマンション住まいなどで屋根に投げるのが難しい場合もありますが、
「袋に入れて庭の土に埋める」「神棚にそっと置く」などの形で行うご家庭もあります。
この風習を通じて、親子で成長を感じたり、日本の伝統を受け継ぐ良い機会になります。
当院の クリニック紹介ページでは、
お子様の歯科通院が楽しくなるような工夫や安心できる院内環境についてもご紹介しています。
3. 医療活用として提供する:再生医療の未来への一歩
近年、乳歯が持つ医療的価値が注目されています。
乳歯の中にある「歯髄(しずい)」には、歯髄幹細胞 と呼ばれる再生医療に応用可能な細胞が含まれています。
歯髄幹細胞とは?
歯髄に含まれる細胞には、骨・神経・血管などに分化する能力があります。
これを保存しておくことで、将来の再生医療や難病治療に役立つ可能性があるのです。
提供・保存の注意点
抜けた乳歯を清潔に保ち、できるだけ早く処理することが大切です。
医療機関または専門の歯髄バンクに事前申請が必要です。
すべての乳歯が保存に適するわけではありません。
もし関心がある場合は、当院の 設備紹介ページにも掲載している最新医療機器を活用し、
歯髄の状態や保存の可否を確認することが可能です。お気軽にご相談ください。
4. 生え変わり期は「歯並び」に関心を持つ絶好のタイミング
乳歯から永久歯に生え変わる6〜12歳頃は、歯並びや噛み合わせにとって非常に重要な時期です。
この時期に次のようなサインがある場合は、矯正相談をおすすめします。
永久歯が正しい位置に生えてこない
乳歯がなかなか抜けず、歯列が乱れている
歯のすき間が広すぎる・狭すぎる
当院では、顎の成長を生かした 小児矯正(第1期治療)を行っています。
早期に治療を開始することで、将来的な抜歯を避けられるケースもあります。
また、矯正治療の費用については 料金表ページ
に詳しく掲載しています。
治療前にしっかりとご説明し、納得の上で進めていけるよう配慮しています。
5. 河底歯科・矯正歯科のサポート体制
河底歯科・矯正歯科では、
お子様の乳歯の抜け替わりから矯正、永久歯の健康管理まで、成長に合わせた一貫したケアを行っています。
日本矯正歯科学会認定医が在籍
小児歯科・口腔外科の専門医が常勤
CT・iTeroスキャナーなどの最新デジタル機器完備
歯並びや噛み合わせのご相談はもちろん、乳歯の抜け替わりや虫歯予防なども総合的にサポートしています。
医院までのアクセスや駐車場情報は アクセス・診療時間
のページをご覧ください。
6. まとめ
抜けた乳歯をどうするかは、家庭や地域の文化、そして将来の考え方によって選択肢が異なります。
記念として保管する:成長の証を残す
風習にならって投げる:健やかな成長を願う
医療活用として提供する:未来の医療に貢献する
どの選択にも、お子様の健やかな成長を願う気持ちが込められています。
そしてこの乳歯の生え変わり期こそが、「歯並びの変化に注目する絶好のチャンス」です。
気になることがあれば、ぜひ 河底歯科・矯正歯科にご相談ください。
親子で安心して通える環境で、お子様の笑顔と健康な歯を守ります。
筆者プロフィール:河底晴紀(歯学博士/日本矯正歯科学会認定医)
この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。
◾️資格
・歯学博士
・日本矯正歯科学会認定医
◾️所属
・日本臨床歯科学会
・K-Project
・FCDC
・MID-G
・福山市歯科医師会 理事