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咬合支持の定義は難しい?|CADCAM冠の適用拡大について(令和6年)わかりやすく徹底解説

 

 

 

 

 

 

 

 

日本矯正歯科学会認定医・歯学博士  河底晴紀

2024年6月の診療報酬改定により、保険適用対象となるCAD/CAM冠の範囲が大幅に拡大されました。以前は、すべての第7臼歯が残存していることが条件で、第6臼歯への適用は制限がありましたが、今回の改正でその制限が緩和され、多くの症例で活用が可能となっています。

適用拡大のポイント
第7臼歯の残存に関する条件の緩和

咬合維持の定義を拡充、固定性ブリッジや部分義歯で咬合支持が評価されるように

保険適用対象が6番臼歯中心からより柔軟な補綴計画へと拡大

これにより、より多くの患者さんが経済的負担を抑えながら最新の補綴治療を受けられるようになりました。しかしながら、適用が拡大されたことにより判定が難しい場合も多く見受けられます。

第一大臼歯、第二大臼歯にCAD/CAM 冠材料(Ⅲ)を使用する場合 (エンドクラウンを除く)

◆ CAD/CAM 冠又はCAD/CAM インレーを装着する部位の対側に大臼歯による咬合支持(固定性ブリ ッジ、インプラントによるものを含む。)があり、次の①または②を満たす場合

① CAD/CAM 冠を装着する部位と同側に大臼歯による咬合支持がある場合

〔摘要欄〕「CAD/CAM 冠を装着する部位の対側の大臼歯による咬合支持の有無:有」

「CAD/CAM 冠を装着する部位の同側の大臼歯による咬合支持の有無:有」

② CAD/CAM冠を装着する部位と同側に大臼歯による咬合支持がなく、近心側隣在歯までの咬合支持が あり、対合歯が欠損または部分床義歯の場合

〔摘要欄〕「CAD/CAM 冠を装着する部位の対側の大臼歯による咬合支持の有無:有」

「CAD/CAM 冠を装着する部位の同側の大臼歯による咬合支持の有無:無」

「CAD/CAM 冠を装着する部位の対合歯が欠損」

「CAD/CAM 冠を装着する部位の近心側隣在歯までの咬合支持の有無:有」

右上第一大臼歯にCAD/CAM 冠又はCAD/CAM インレーを装着する場合の例 対側(左側)の第一大臼歯で咬合あり+装着部位(右側)の近心隣在歯(小臼歯)までの咬合あり

 

 

 

 

 

 

CAD/CAM 冠、CAD/CAM インレ-を装着する部位の同側または対側に歯式上、大臼歯による咬合支持 がない場合でも以下の場合はCAD/CAM 冠、CAD/CAM インレ-を製作できます。

難しいですよね・・・

MICさんから提供していただいたフローチャートがわかりやすいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CADCAM冠の材質について

CAD/CAM冠は、ハイブリッドレジンと呼ばれるセラミックとプラスチックを混ぜた材料で作られています。この材質は,

天然歯の色調に近く自然な見た目

金属を使わず金属アレルギーリスクがない

というメリットがある一方で、プラスチックの性質があるため以下のデメリットもあります。

CADCAM冠のデメリット

▪️経年劣化と変色
プラスチック成分のため、長く使うと色が変わったり表面が劣化したりします。

▪️傷つきやすくプラークが付着しやすい
表面に微細な溝や傷が入りやすく、そこに汚れが残ることで二次むし歯のリスクが高くなります。

▪️耐久性がセラミックや金属より劣る
割れやすく、外れやすいことがあり、噛み締めや歯ぎしりが強い患者さんには不向きです。

▪️歯を削る量が比較的多い
材質の特性から、歯の神経などへの刺激が強くなる可能性もあります。

▪️色調のバリエーションが少ない
色味が不透明で選択肢が限られ、目立つ場合があります。

CADCAM冠のメリット
▪️金属アレルギーの心配がない

▪️保険が適用され安価に治療できる

▪️自然な色調で見た目が良い

▪️最短1日で作成可能なケースも多い

金属アレルギー患者については、医科医療機関で金属アレルギーと診断された患者は、部位に関わらず大臼歯を含むすべての歯で保険適用となります。

これは令和6年度の診療報酬改定でも明確に示されており、従来より適用範囲が広がった重要ポイントです。金属アレルギーの患者様は、通常の条件に縛られず、安心してCADCAM冠による補綴治療を受けられるようになっています。

まとめ
令和6年の診療報酬改定によるCADCAM冠の適用拡大は、患者様にとって費用面での負担軽減とより多くの選択肢の提供を可能にしました。ハイブリッドレジンを用いることによる見た目の良さと金属アレルギー回避のメリットがある一方で、プラスチックの特性に起因する経年劣化や耐久性の不安も存在します。

治療の適用には詳細な条件がありますので、担当医と十分に相談して最適な治療計画を立てることが重要です。河底歯科・矯正歯科では、最新の保険適用情報を踏まえた適切な治療(デジタル歯科)をご提案していますので、ご不明点はお気軽にお問い合わせください。

(参考)

厚生労働省令和6年度診療報酬改定資料

 

筆者プロフィール:河底晴紀(歯学博士/日本矯正歯科学会認定医)

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

日本矯正歯科学会

・日本臨床歯科学会

・K-Project

・FCDC

・MID-G

広島県歯科医師会

・福山市歯科医師会 理事

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