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口内炎がある時の食事はどうしたらいい?痛みを悪化させない食べ方と、早く治すためにできることを歯科医が解説

 

日本矯正歯科学会認定医・歯学博士   河底晴紀

「食事のたびに口の中がしみる」

「口内炎が痛くて、食べるのがつらい」

このようなお悩みで来院される患者さんは非常に多くいらっしゃいます。

口内炎は命に関わる病気ではありませんが、食事・会話・歯みがきなど日常生活の質(QOL)を大きく下げる症状です。

特に誤った食事内容や刺激の強い食べ方を続けてしまうと、

治りが遅くなる・痛みが長引く・再発しやすくなるといった悪循環に陥ることもあります。

本記事では、

  • 口内炎がある時に避けるべき食事

  • 積極的に摂りたい栄養素

  • 痛みを和らげる食べ方の工夫

  • 口内炎を早く治すためにできること

を、歯科医療の視点からわかりやすく解説します。


そもそも口内炎とは?

口内炎とは、口の中の粘膜に炎症や潰瘍ができた状態の総称です。

原因は一つではなく、以下のような要因が重なって起こることが多いとされています。

  • 免疫力の低下(疲労・ストレス・睡眠不足)

  • 栄養不足(特にビタミンB群)

  • 口の中を噛んだ・傷つけた

  • 矯正装置や被せ物による刺激

  • 口腔内の乾燥

  • ウイルス・細菌の影響

このように、体調・生活習慣・口腔環境が密接に関係しているため、

食事内容の見直しは治癒を早めるうえで非常に重要です。


口内炎がある時に「避けるべき食事」

① 刺激物は避ける

口内炎がある時に最も避けたいのが刺激の強い食べ物です。

代表的なものは以下です。

  • 唐辛子、キムチ、カレーなどの香辛料

  • わさび、からし、山椒

  • 酸味の強い食品(酢の物、柑橘類)

  • 塩分の強い食品(漬物、塩辛)

これらは炎症部位を直接刺激し、

痛みを強めるだけでなく、治癒を遅らせる原因になります。


② 熱いものも避ける

意外と見落とされがちなのが「温度」です。

  • 熱々のスープ

  • 熱いお茶・コーヒー

  • 出来立ての鍋料理

などは、粘膜を刺激しやすく、

炎症が悪化することがあります

口内炎がある時は、

人肌〜少しぬるい程度を目安にしましょう。


③ 硬い・尖った食べ物にも注意

  • 煎餅

  • フランスパン

  • ナッツ類

  • 揚げ物の衣

などは、物理的に口内炎を擦ってしまう可能性があります。

食べるたびに傷が繰り返されると、

治癒が大きく遅れてしまいます。


口内炎がある時に「積極的に摂りたい栄養素」

① ビタミンB群(特にB2・B6)

口内炎と最も関係が深い栄養素がビタミンB群です。

ビタミンB群は、

  • 粘膜の修復

  • 炎症の回復

  • 免疫機能の維持

に欠かせません。

おすすめ食品

  • レバー

  • 納豆

  • 豚肉

  • 青魚

  • 乳製品

食事からの摂取が難しい場合は、

医師・歯科医師に相談のうえでサプリメントを併用するのも一つの方法です。


② ビタミンC

ビタミンCは、傷の修復や免疫力向上に役立ちます。

ただし、柑橘類など酸味の強い食品は刺激になるため、

  • じゃがいも

  • ブロッコリー

  • かぼちゃ

など、刺激の少ない食品から摂取するのがおすすめです。


③ たんぱく質

粘膜の修復には、たんぱく質も欠かせません。

  • 豆腐

  • 白身魚

  • 鶏むね肉

  • 卵豆腐

  • ヨーグルト

など、柔らかく消化の良いものを選びましょう。


口内炎がある時におすすめの食事例

  • おかゆ

  • 雑炊

  • うどん(柔らかめ)

  • 茶碗蒸し

  • 湯豆腐

  • スープ(ぬるめ)

「刺激が少ない・柔らかい・栄養が摂れる」

この3点を意識すると、食事のストレスが大きく減ります。


口内炎を早く治すためにできること

① 口腔内を清潔に保つ

「痛いから歯みがきを控える」という方もいますが、

これは逆効果になることがあります。

汚れが残ると、

  • 細菌が増える

  • 炎症が長引く

  • 治癒が遅れる

ため、やさしく丁寧な歯みがきが重要です。

やわらかめの歯ブラシを使い、

口内炎部分は無理にこすらないよう注意しましょう。


② うがい薬の使い方に注意

殺菌作用の強い洗口液を使いすぎると、

粘膜を刺激してしまうことがあります

使用する場合は、

  • ノンアルコールタイプ

  • 低刺激設計

のものを選び、

用法・用量を守ることが大切です。モンダミンは口内炎の予防や悪化防止に役立ちますが、治療薬ではありません特に歯科医院専売のモンダミンハビットプロは、殺菌成分(CPC)と抗炎症成分(GK2)配合で、口内を清潔に保ち細菌の繁殖を抑え、口内炎のきっかけとなる刺激から守るのに効果的です。ただし、既にひどい傷を伴う口内炎には、刺激が強すぎたり修復を遅らせる可能性もあるため、使用に注意し、必要であれば市販の専用薬や医療機関を受診しましょう。


③ 十分な睡眠と休養

口内炎は免疫力低下のサインでもあります。

  • 睡眠不足

  • 過労

  • 強いストレス

が続くと、治りが悪くなります。

食事と同時に、

生活リズムの見直しも意識しましょう。


④ 矯正装置・被せ物が原因の場合は歯科へ

同じ場所に繰り返し口内炎ができる場合、

  • 矯正装置

  • 被せ物や詰め物

  • 入れ歯

が原因であることも少なくありません。

その場合、

食事だけで改善するのは難しいため、歯科での調整が必要です。


こんな口内炎は要注意

以下の場合は、早めに歯科・医科を受診してください。

  • 2週間以上治らない

  • どんどん大きくなる

  • 強い痛みや出血がある

  • 発熱や全身症状を伴う

口内炎に似た症状の中には、

別の疾患が隠れているケースもあります。


まとめ|口内炎がある時の食事で大切なこと

口内炎がある時は、

  • 刺激物は避ける

  • 熱いものも避ける

  • ビタミンB群を中心に栄養を補う

  • 柔らかく、口にやさしい食事を選ぶ

  • 口腔内を清潔に保つ

  • 早く治らない場合は歯科を受診する

これらを意識することで、

痛みを抑え、治癒を早めることが可能です。

「たかが口内炎」と思わず、

口の中の小さな不調を大切にすることが、

お口全体の健康を守る第一歩になります。

筆者プロフィール:河底晴紀(歯学博士/日本矯正歯科学会認定医)

この記事は、河底歯科・矯正歯科院長河底晴紀が書いております。

◾️資格

・歯学博士

・日本矯正歯科学会認定医

◾️所属

日本矯正歯科学会

・日本臨床歯科学会

・K-Project

・FCDC

・MID-G

広島県歯科医師会

・福山市歯科医師会 理事

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