こんなところに歯が?!娘の矯正

こんにちは。いよいよ今年もあとわずかになりましたね。事務局の河底です。

夏休みから小学3年の娘が矯正治療を開始しました。

最近の子供は、食事がやわらかめのものが多く、昔に比べて栄養価の高い食事をする傾向があるため、歯が並ぶ歯槽骨が小さく、歯自体は大きい子供が多いです。うちの娘もこの例外ではなく、歯槽骨が小さく歯が大きいのでおしくらまんじゅう状態となり、前歯の1本が押し出されて奥に生えています。前から見ると、歯がないみたい・・・。8月の写真をご覧くださいね。

子供の治療は、院長が診断により様々な装置を用います。娘の場合は、局所的にブラケットと言われる装置をつけました。大人の矯正治療にも用いられるオーソドックスな装置ですね。

この奥にひっこんでしまった歯を前に出すためには、その歯が収まるようにぎゅうぎゅうに並んでいる歯のどこかにスペースをつくってあげないといけません。今は、このスペースを作っている状態です。

最初の状態では、並びきれなくて奥側に押し出されている状態ですが、まず隣の歯を左右に動かしてスペースを作り

スペースができたので、奥の歯を今は前に出している状況です。やっぱり並びきらないだけあって大きいですね。

 

これで、一安心・・・前よりも少しは磨きやすくなったなと思っていたら

娘が「大変だよ。すごいところから歯が生えてきた!!!!!」と。

どこどこ〜?と呑気に娘の口の中をみてみると、ありえないところから永久歯が!!!!

普通、混合歯列の歯は下から永久歯が生えて押し出してくれることにより、自然と乳歯が抜ける仕組みになっています。混合歯列のレントゲンはこんな感じです。面白いですよね。

 

今まで何人も「すごいところから永久歯が生えてきたんです!」というお母様たちの声を聞いても、大丈夫大丈夫、矯正すればちゃんと治るんだから、と冷静に話を聞いていたのですが・・・こんな生え方?!とさすがの私もびっくりしました。でも、最終的にはきれいに治りますから、今できることをしていくしかないですね。生え始めの歯は特にむし歯になりやすいのでこんな変な位置に生えてきた歯でも大切に磨かないといけません。

 

ところで長男と次男は、それぞれ5歳と3歳なのですが、さしすせそがおかしい。何回直してもしゃししゅしぇしょ!となります。

見ていると必ず、発音の際にベロを上下歯列の間にこまめに入れています(笑)。英語のTHのような発音の仕方ですね。まあ、この発音もずっと続けば問題ですが、気長にみていきます。こんなことで一喜一憂していたら身がもちませんので(笑)、あまり神経質にならずできることだけしていきます。

時々、舌癖のある大人の方に会うと、自分の子供は治してやらないといけないよなあとは思いますが、子育ては気長に根気よくです😆

妊娠したら赤ちゃんにカルシウムを取られる?!

みなさんこんにちは、歯科衛生士の佐藤です。

以前、妊娠中の女性の口腔内についてブログに書きましたが、今回は産後の口腔内について書きたいと思います。

 

「妊娠してから歯が弱くなった」「妊娠中に赤ちゃんにカルシウムが取られたから?」と思っている方は少なくないのではないでしょうか。

確かに妊娠中に摂取されたカルシウムをはじめとした栄養分は胎盤を通して赤ちゃんへと

運ばれていきます。

しかし、お母さんの歯や骨が溶けてカルシウムが赤ちゃんに取られることはありません。

では、お母さんたちが歯が弱くなると感じるのは何故なんでしょうか?

それは妊娠中の口腔内の変化が関係しているんです。

 

では、妊娠中の女性の口腔内の特徴のおさらいです。

・つわりの影響で歯磨きがしづらい。

・ホルモンバランスの変化によって唾液の分泌量が変わる。

・女性ホルモンが好きな歯周病菌や歯磨きが不十分なことが影響し、

歯周病やむし歯になりやすい。

・食事の時間がバラバラになりがち。

などがありました。

 

食事の時間がバラバラになるとなにがいけないのかというと、

普段のお口の中は中性に保たれています。そして食事をすると酸性になり(歯が溶けやすい状態)、唾液の作用によって中性に戻る。というのを繰り返しています。

しかし食事の時間がバラバラになると酸性の状態から中性に戻る前にまた酸性になるというのを繰り返します。そのため歯が溶けやすい状態にあることが多くなります。

その結果むし歯になりやすいのです。

 

 

つまり妊娠中の口の中は《ばい菌が増えやすい環境+歯磨きがしづらい+唾液が少ない》と

気づいていないかもしれませんが妊娠以前よりもむし歯や歯周病になりやすい環境になっているのです。

 

しかし、出産を終えたからと言ってこれらが全て改善するのかと言われるとそうではありませんし、むしろ出産後は赤ちゃんのお世話にかかりっきりでお母さんのお口のケアなどは後回しになりがちなのではないでしょうか?

 

出産後もこのような口腔内の環境・生活環境が続くことによって「一子を得ると一歯を失う」と言われるように気づいたときにはむし歯や歯周病が進行している状況になっているのです。

 

子育てが少し落ち着いてから歯医者に行くと大きなむし歯になっていて何度もかよわなければならなくなったとしても赤ちゃんを連れて何回も歯医者に通うのは大変ですよね?

 

そうならないためにも出産前からの歯科検診に通いむし歯がないかなどを定期的にチェックすることが大切なのです。

 

また、お母さんにむし歯があるかどうかは赤ちゃんにとっても重大な問題です。

生まれてきた赤ちゃんは最初は口の中にむし歯菌はいない状態です。

しかし、お母さんやお父さんの使ったお箸などをそのまま使いご飯をあげることやキスなどのスキンシップを通して赤ちゃんにむし歯菌が移っていくのです。

 

赤ちゃんと関わるうえで大切なことはスキンシップをしないことではなく

むし歯菌を移さないようにむし歯は赤ちゃんが生まれる前に治す。

そして生まれてからも作らないようにすることです。

 

そのためには定期的な歯科検診と不規則になってしまった食習慣を整えることが

大切なのではないでしょうか。

インプラントをするのに大切なこと

インプラントをするのに大切なこと

~私達が大切にしていること~

 

最近街中でインプラントの看板を見かける機会も増えてきたように思います。それだけインプラント治療が身近になっているのではないでしょうか。今回はインプラントについて知識を深めていきたいと思います。

 

インプラントは身近な治療になってきていますが、治療自体はとても大がかりです。

例えば歯が痛くなって歯科医院に行ったら「今から虫歯治療をしましょう!」という場合はあっても、歯を失った部分にいきなり「今からインプラントを埋めましょう!」という場合はありません。なぜならインプラントは顎の骨に歯の代わりになるインプラント体を埋め込む大手術なので、顎の骨の状態を調べる検査が大変重要になってくるからです。

検査では顎の骨の状態を調べるレントゲン写真を撮影するのですが、定期健診でよく見かけるお口の平面レントゲン写真の「パノラマレントゲン写真」だけではどのような状態か詳しくは分かりません。

当院ではインプラント治療をする場合は必ず歯科用CTを使用して診断を行います。パノラマレントゲン写真と撮影方法や時間は変わらず、頭の周りを機械がぐるっと回転します。撮影後は顎の骨が立体的な3D画像になり、今現在の顎の骨の形状や量まで精密に確認することが可能になります。部分的にスライスして断面を見ることもできる素晴らしい機械なのです。

さて、話が少し変わります。数十年前のインプラントを知っていますか?

下の写真は昔のインプラントが入っている顎の骨のレントゲン写真です。

平たいプレート状に映っているものが昔のインプラントで、手術方法としてはプレートを顎骨に埋め、残っている自分の歯とくっつけて支える方法だったそうです。現在のインプラントは単体でも天然歯と同じ役割が果たせるスマートなものです。このような大きなプレートが自分の顎に植わっていると考えると少し恐ろしいです。

 

このようにインプラント技術は日々進化しており、時代と共に変わりゆく技術や知識を学び続けることが大切になってきます。当院の院長は、患者さんに常に最適な施術が行えるよう休診日である水曜日や日曜祝日も年間200時間以上の講習会に参加しています。

私たち歯科衛生士も例外ではありません。外部から定期的に指導に入ってもらい、常に新しい知識や技術を取り入れています。

日本矯正歯科学会の認定医は5年ごとの更新制をとっていますが、歯科医師免許・歯科衛生士免許は更新制をとっていないので

国家資格を取った後の診療に対する姿勢は人によって異なってきます。

 

インプラントに話を戻しますが、インプラントのメリット・デメリットを簡潔に書きます。

 

デメリット

・保険がきかない治療である

・抜歯程度ではあるが外科処置となる

 

メリット

・咬合力はブリッジやインプラントに比べかなり天然歯に近いところまで回復でき違和感が最も少ない

・ブリッジのように隣の歯を削る必要がない

・入れ歯のようにバネをかける歯に負担がかからない

 

どうでしょうか?長い目で見たらというお話を必ずするようにしていますが、入れ歯は栓抜きの原理でバネをかけている歯が将来的に負担に耐え切れず抜けることになります。

また、ブリッジも本来ならば3本の歯で噛むところを1本なくなったら2本で今までと同じ噛むという仕事をするため、両隣の歯に負担がかかることは明白です。

 

当院では患者様に安心して手術を受けていただけるよう、手術後の保証制度を設けております。

<フィクスチャー(人工の歯の根)は10年保証>

・使用開始から2年以内→100%当院が負担します

・使用開始から2~4年以内→80%当院が負担します

・使用開始から4~6年以内→60%当院が負担します

・使用開始から6~8年以内→40%当院が負担します

・使用開始から8~10年以内→20%当院が負担します

・使用開始から10年以上→100%自己負担とさせていただきます

 

<上部構造(被せ物)は5年保証>

・使用開始から1年以内→100%当院が負担します

・使用開始から1~2年以内→80%当院が負担します

・使用開始から2~3年以内→60%当院が負担します

・使用開始から3~4年以内→40%当院が負担します

・使用開始から4~5年以内→20%当院が負担します

・使用開始から5年以上→100%自己負担とさせていただきます

 

保証のための条件としては

・当院において装着したものに限らせていただきます。

メンテナンスは3か月毎にお越しください。必ず最低でも半年に1回メンテナンスにいらしていただき、メンテナンスに応じていただけなかった期間がありますと、いかなる理由があろうとも保証いたしかねますので予めご了承ください。

・故意による破損は、保証対象外とさせて頂きます。

・現在健康な歯が将来的に虫歯や歯周病になった場合、今回作らせて頂いた歯を作り直さなければならない場合があります。その場合は保証の対象外とさせていただきます。

・予防処置のフッ素塗布や、歯のクリーニングにつきましては、保証の対象外とさせていただきます。

 

インプラントを入れた後は何よりアフターケアが大切です。インプラントは天然歯よりデリケートなのでケアを怠ってしまうとインプラント周囲粘膜炎やインプラント周囲炎を引き起こすこともあります。当院では院長、歯科衛生士が患者さんのお口の状態を定期的に管理していきます。

 

このブログを見て少しでもインプラントに興味を持たれた方やインプラントの話だけでも聞いてみたいと思われた方はぜひご相談ください。

矯正治療をすると人生が変わる?!~芸能人の歯並びにみる

矯正治療をすると人生が変わると書かせていただいたことがあります。

一体何が変わるの??

矯正を考えている人、矯正をまだしていない人は思いますよね。

矯正をした人はよく分かると思います。

芸能人の浜辺美波さん、おぎやはぎの矢作さんが矯正をされたのはご存じですか?

浜辺美波さんは八重歯がありました。下の歯もガタガタと歯並びは良くなかったのです。

浜辺美波さんは歯の裏側にブラケットをつけて矯正されたようです。裏側矯正のため矯正治療中は滑舌が悪かったみたいです。しかし矯正後は口元がすっきりして洗練された女性のイメージになりました。

歯の矯正治療をすると顔のゆがみも矯正されます。

次は矢作さんです。矢作さんは矯正治療を堂々と自信のラジオ番組で公表されており「矯正界のアイドル」と言われています。矢作さんは二重歯列でした。そのため矯正治療も時間がかかると言われていました。

二重歯列は歯磨きが非常に難しく虫歯、歯周病にもなりやすいのです。噛みあわせも悪くなるというリスクがあります。顎が狭く歯が並ばず2列になっている状態です。

二重歯列は放置すると顎関節症になるリスクも非常に高いのです。

矢作さんの矯正治療は3年かかったそうです。

矢作さんは見た目だけではなく今後起こる可能性の高いリスクも軽減できました。

以前のブログで書かせていただいたのですが八重歯をかわいいと思うのは日本人だけなのです。歯列矯正は海外では当たり前のことで八重歯をかわいいという観念はないのです。むしろ、ドラキュラなど不吉なイメージなのです。

八重歯のおばあちゃんは見ないですよね。

また犬歯誘導という専門的用語がありますが、安定した正しい噛み合わせができているかどうかを判断する大切な要素の1つが、犬歯誘導です。八重歯のことを専門用語で犬歯というのですが、飛び出た八重歯を見た目だけのために抜歯することは長期的にみて、とても残念なことです。長い目で見た時に噛み合わせのバランスが崩れるので、どうか大切な八重歯を抜歯しないでください。

 

日本は、世界でも長寿大国となり、人生100年時代と言われるようになりました。しかしながら、最後まで元気に生活できている人は少ないです。私達の目標は、最後の10年を寝たきりで過ごさないためにも、1本1本の歯を大切にしていきましょうということです。歯並びを治して見た目も噛み合わせも改善できれば、将来的に歯を失う可能性はぐっと少なくなります。大人の方の矯正治療はおよそ2年です。長い100年のうちの2年と思えば、期間の壁は乗り越えられるのではないでしょうか?

お年寄りに多い根面う蝕

こんにちは。

アシスタントの重森です。

 

最近、よく考えるんです。「知る、ということは大切なことだな」と・・・。

いや、当たり前のことなんですけどね(笑)

 

実は、私、当院に勤務するまで、歯のことをまったく知らなかったんです。

今、思う事は「もっと早く知っておけば良かったな」ということ。

 

先日、ある患者さんに治療計画や予防のことについてお話をしている際に

「知っているのと、知らないのとでは違いますからね。歯のことについて知ることができて良かった」

と言われました。

そう言っていただけて嬉しかったのと同時に、改めて「知る」ということは大切なんだな、と思ったんです。

 

今回お話しする内容は、「根面う蝕」についてです。

「根面う蝕」・・・おそらくお聞きになられたことはないですよね?

簡単に言えば、「歯の根っこにできたむし歯」ですが、これも知っているのと知らないのとでは、いろいろな面で大きな違いがでてきます。

 

 

【歯の根っこのむし歯・・・普通のむし歯とどう違う?】

まず歯の根っことはどこにあたるのでしょうか?

上の図でいうところの「歯根部」というのが俗にいう「歯の根っこ」です。

通常、歯根部は歯ぐき(歯肉)に埋まっていて見えていません。

歯根部が外から見えている状態・・・これは、歯ぐきが下がることによっておこります。

 

歯ぐきが下がる原因はいろいろなことが考えられます。

 

まずは歯周病。

このブログでも以前お話ししましたが、歯周病菌が感染すると歯ぐきが炎症をおこし、治療をせずに放っておくと歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けていきます。

それによって歯ぐきも下がっていき、歯根部が露出します。

 

その他には、

・強い力でごしごし歯磨きをし続ける

・歯ぎしりや食いしばり

などによっても歯ぐきが下がっていきます。

 

このようにして露出した歯根部ですが、実は、元々見ている歯の部分(歯冠部)と比べてむし歯になりやすい構造をしています。

 

上の図を見てください。

「歯冠部」というのは、いわゆる普通に見えている歯の部分です。

歯冠部は、表面が「エナメル質」という人間の身体の中でもっとも硬い物質でできています。

その内側が「象牙質」。そしてさらに内側が「歯髄」、神経や血管などからなる部分です。

 

それに対して歯根部は、表面を覆っているのが「セメント質」という組織です。

このセメント質は、厚さが0.2mm以下と非常に薄く、歯冠部の表面を覆っているエナメル質と比べて硬さも7分の1です。

そんな薄いセメント質のすぐ内側が「象牙質」。

この象牙質は、30%がコラーゲンと水で構成されており、これがむし歯の恰好のエサになります。

食事をするとお口の中は一時的に酸性に傾き、数時間かけて元の中性に戻っていくのですが、この酸性に傾いた時間が長ければ長いほどむし歯になりやすくなります。

硬いエナメル質に比べて、象牙質はほんの少しでも酸性に傾くだけでもむし歯になるのです。

 

このようにして発生した根面う蝕。

ときには、歯の周りをぐるっと取り巻く「環状う蝕」を作ってしまいます。

また、根面う蝕は広範囲に広がることが多いという特徴もあります。

特に高齢者の場合は痛みを感じにくくなっている為、患者さんはむし歯に気づいていないことが多いです。

その為、気づかないうちにむし歯が進行し、最悪の場合、歯が折れるという可能性も高くなります。

 

 

【予防策について】

 

やはり、まずは口腔清掃が大切です。

ようは「お口の中をしっかりと磨いてばい菌を取り除く」ということです。

フッ化物入りや低研磨の歯磨き粉の使用も有効的です。

根面う蝕になるということは根面が露出しているということ。

歯磨き粉には研磨剤が入っていますが、露出した根面に研磨剤はあまり良くありません。

なので、低研磨の歯磨き粉をおススメします。

 

自宅でのケアに合わせて、歯科での定期検診も忘れずに!

歯周病のチェック、歯科衛生士からのブラッシング指導など、現在の状況を知り、現状に合わせたケアをしていくことが予防につながります。

 

根面う蝕は、特に高齢者に多いむし歯です。

高齢者の残存歯数(残っている歯の数)が増加傾向にあり、それに伴って、根面う蝕も多くなっています。

若いうちからお口のケアに対して意識を持ち、歯科へ定期検診にいく習慣をつけておくことも大切ですね。

 

今、このブログを読んで頂いているあなた。

もし、歯科へしばらく行っていないのであれば、ぜひともお越しください。

思い立ったが吉日です!

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