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人生100年時代で歯を一生保つためのお話

アシスタントの山本です。今日は人生100年時代で歯を一生保つためのお話をしたいと思います。

最近では、歯の健康と全身の健康の関係が明らかになってきています。それが医療費も大きく関係していることが分かっています。長期的にみると歯のメンテナンスが医療費の大幅な節約につながるのです。

65歳で総医療費が平均より15万円もやすくなります!(トヨタ関連部品健康保険組合と豊田加茂歯科医師会の共同調査)

組合員5万2600人の2003年度の医療費と受診歴のデータを分析し、歯医者で年2回以上、定期的に歯石除去などをしている602人の医療費について調べたところ次のような結果が出ています。

・定期的に歯医者を受診している人は48歳までに総医療費が平均より高かったが49歳以降平均よりも総医療費が安くなった。

・49歳以降、総医療費の差はどんどん広がり65歳では定期受診の人が15万円も安くなった。

・年齢が高くなるほど、総医療費の差は大きくなった。

また、残存歯数が生涯医療費と入院日数を決めるとも言われています。な、なんと

少数歯(0−9歯)になると要介護になる確率は15倍になります。そして

10−19歯でも要介護になる確率は7倍になるんです。

歯のメンテナンスで医療費が安くなる主な3つ理由

定期的にメンテナンスを行うことにより、効果的に虫歯、歯周病を予防して多くの歯を残すことができます。以下のような理由から全身の健康が維持されて生涯医療費の削減につながったと考えられます。

①歯の喪失によりさまざまな疾患のリスクが高まる
メンテナンスを行わずに多く歯を失うことにより、次のような疾患、症状の発生リスクが高まるため医療費が高くなってしまうと考えられます。

脳血管患、心臓疾患(脳梗塞、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、心不全、不整脈など)、誤嚥性肺炎、早産、癌等です。

歯の喪失が、さまざまな疾患のリスクを高めるのは、「噛み合わせの乱れによる全身バランスの悪化」「軟食傾向が引き起こす栄養バランスの偏り」さらには歯周病菌が全身疾患に直接結びついていることも研究として明らかになってきています。

そのため、メンテナンスで歯を守ることによって全身疾患を予防することができ、結果的に生涯医療費の削減につながるのです。

②虫歯・歯周病は再発しやすい
虫歯になると、削って詰め物や被せ物をします。治療によって痛みをなくすことはできますが、元の健康な状態に戻せるわけではありません。また治療済みの歯では虫歯の再発リスクが高くなるため最初は小さな虫歯であっても、再発を繰り返して最終的に抜歯が必要になってしまうケースも少なくありません。さらに、歯周病は自覚できる初期症状かないため進行しやすく適切なメンテナンスを行わなければ再発しやすくなります。症状に気づく頃には重症化してしまっているケースも少なくないため、歯周病で多くの歯を失ってしまうのです。

1本のはを失うとさらに歯を失いやすくなります。虫歯や歯周病で歯を失った場合、歯を補う治療が必要になりますが、被せの種類によっては他の歯に負担をかけ、その歯も失うリスクが高まります。特にブリッジの治療は両隣の健康な歯を削って歯を補うため支えとなる歯を失うリスクが高まります。将来に多くの歯を残し、全身の健康とそれによる障害医療の節約につなげるには、定期的なメンテナンスにより虫歯や歯周病を発生させないこと、歯の喪失を防ぐことが必要です。

③メンテナンスで効果的に歯を守れる
将来的に多くの歯を残す為にははを失う二大原因の虫歯と歯周病を防ぐことが必要ですがセルフケアには限界があります。丁寧に歯磨きをしたつもりでも十分に汚れを落とすことが難しいため歯磨きだけでは効果的に予防できないのです。また虫歯や歯周病の原因はプラークだけではなく、唾液の分泌量の不足や歯を守る血力が弱いため口の中に病気の原因となる細菌が増殖することで発生リスクが高くなる人もいます。そのため、自分のリスクに合った対策を行わなければ効果的に病気を防ぐことはできません。病気は発生、再発を繰り返し年齢を重ねるごとに残っている歯が減ってしまいます。

定期的にメンテナンスを受けた人と治療だけをした人では年齢がたくなるにつれて残っている歯に差が出てきます。メンテナンスを受けることによって残存歯数は大幅に増えるためそれより歯や全身疾患の治療にかかる費用の節約に繋がるのです。

日本では予防歯科への理解や普及が十分ではありませんが、予防歯科先進国のスウェーデンでは、メンテナンスで歯科を受診するのは一般的で、歯科疾患の少ない国だと言われています。

メンテナンスを継続することでお口の健康が守られるのはもちろん生涯医療費の節約にもなるので、ぜひ痛みがなくてもぜひ今からでも定期的なメンテナンスを受けてみてください。

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